はじめに
「副業として稼げる」「自由な時間が手に入る」——そんな言葉に惹かれて、私はネットワークビジネス(MLM)に飛び込んだことがあります。数年間の経験を経て感じた本音を、参加を検討している方に向けてできるだけ正直に書いてみます。
私はネットワークビジネスで成功して、不労所得を何十年も貰って生活している人たちも見てきているので、一概にやめておけ・・・とは言わないですし、ネットワークビジネスで知り合った方たちの中でも尊敬する方や考え方や生き方を学ばせてもらったところもあり共感する部分もあります。
また、製品については今でも気に入っているのでリピートして使用していたりもします。
なのでここでネットワークビジネスで頑張っている人を貶したりする意図はありません。
あくまでも私の経験談として捉えていただけたらと思います。
ネットワークビジネスとは
ネットワークビジネス(MLM/マルチレベルマーケティング)とは、販売員が製品を売るだけでなく、新たな販売員を勧誘することで収益を得るビジネスモデルです。
基本的な仕組み
- 企業が店舗・広告を持たず、個人の口コミと人脈を通じて製品を販売
- 参加者は「ディストリビューター」や「メンバー」として登録し、製品を購入・販売する
- 自分が勧誘した人(ダウンライン)の売上の一部が、自分の報酬にも反映される
収益の構造
収益は主に2つです。
- 小売収益:自分が製品を売った利益
- 組織報酬:自分が育てたチーム(ダウンライン)の売上に応じたコミッション
この「組織が広がるほど収入が増える」仕組みが、ネットワークビジネス最大の特徴です。
合法と違法の境界線
日本では特定商取引法で規制されています。合法なMLMと違法な「ねずみ講(ポンジスキーム)」の主な違いはここです。
| 合法MLM | ねずみ講(違法) | |
|---|---|---|
| 収益源 | 製品・サービスの販売 | 主に勧誘による参加費 |
| 製品 | 実在する | ない・名目上のもの |
主な業種
健康食品、化粧品、日用品、サプリメントなどが多く、アムウェイ・ニュースキン・ヘルスアンドビューティーなどが代表的な企業です。
一言でいうと、**「人のネットワークを通じて販売と組織拡大を同時に行うビジネス」**です。
出会いとはじめたきっかけ
私は二十歳の時にバイトをしていた同僚から、「化粧品って何使ってる?」っていう日常会話からがきっかけでネットワークビジネスを知りました。
当時ボーイッシュだった私は全く化粧っ気がなく、ほぼすっぴんだったので、「メイクの仕事してる人を紹介してあげるよ」の誘いに乗って同僚のアップラインに会うことに。
そこでは広告の仕事をしていて不労収入を得て生活をしているということをさらっと話されたのですが、そういう人もいるんだね〜・・・っと思っただけで特に気にかけることなくスルー。
洗顔だけ使い始め、何度かご飯会やメイクを通して仲良くなった頃にセミナーに誘われたのがきっかけでそこで初めて自由を手にしたかっこいい大人を目の当たりにしました。
その頃の私は、ずっとやりたかった仕事を辞めて次の目標を見失っていた時期だったこともあり、時間と仲間と収入が手に入るビジネスというフレーズに惹かれネットワークビジネスを始めることにしました。
製品を勧めるということ
まずは製品のことを知らなければ人に勧めることはできないので、一通りの製品を購入。化粧品・サプリメント・日用品など何かしら使って無くなったらリピートして購入するので自らが消費者となり、広告塔となるためにビジネスセミナーや勉強会にも毎月何度も参加しました。
営業の仕事をしたことがなかったし、タイムマネージメントやメンタルマネージメントなどを学ぶ機会にもなったため、自己成長の機会が多かったのは事実です。「ビジネスオーナー」として動くことで、会社員では得られない視点が身についたことは良かった点だと感じています。
また、某有名アーティストのメイクアップアーティストの方から基本的なメイクを習えたこともあり、普段の暮らしでは出会わなかっただろう人たちから刺激を受けられたのはとても有意義でした。
一方で、現実は思っていたより厳しかったです。
人間関係に摩擦が生まれやすい。友人・家族への声かけが基本戦略になるため、断られるたびに関係がぎこちなくなりました。「また勧誘されるかも」と思われるだけで、付き合い方が変わってしまうのは痛かったです。もちろん中には「親友のあなたが儲かるなら私も製品使うよ」と言ってくれる友人もいて泣くほど嬉しかった思い出もありますが・・・
収益を出すまでの道のりが長い。ビジネスが軌道に乗るまでに、製品購入・交通費・セミナー代などの出費がかさみます。私の場合、収入よりコストが上回る期間がしばらく続きました。
時間も相当かかります。「自由な時間が手に入る」という謳い文句とは裏腹に、立ち上げ期は普通の副業より時間を取られました。
人間関係に疲れてしまう
人間関係に摩擦が生まれやすい。というのは勧めていく友人だけの話ではありません。
ビジネスを勧めてくれた友人やアップラインとのやり取りも段々とプレッシャーがかかりしんどくなってしまいました。
目標に対してアポイントが取れていないとか、あくまでも商品を流通させなければ収入は0なので完全成果報酬であるネットワークビジネスは私にとってハードルの高いものでした。
参加を検討している方へ
ネットワークビジネスが「絶対ダメ」とは思いません。ただ、以下の点は事前にしっかり確認することをおすすめします。
- 製品・サービスに本当に価値があるか:自分が心から良いと思えないものを人に勧めるのは長続きしません
- 初期費用・月額費用の総額:収益が出るまでの赤字をどこまで許容できるか試算してみてください
- 勧誘方法のルール:法律(特定商取引法)に則った会社かどうかを必ず確認してください
- 「楽して稼げる」という話には要注意:どんなビジネスも、最初は地道な努力が必要です
ネットワークビジネスは、向き・不向きがはっきりしているビジネスです。コミュニケーションが好きで、長期的に取り組める覚悟がある人には合うかもしれません。「なんとなく誘われたから」「すぐ稼げそうだから」という動機だけで始めると、私のように思っていたのと違う、という結果になりやすいです。
自分にとって本当に合うビジネスかどうか、この記事が少しでも判断の参考になれば嬉しいです。
